前回からの続きです。
流産後、「自律神経失調症」と言われていた体調不良が激悪化してしまった私。
前のブログで、この不調の症状を
全身のこわばり、引きつり、内臓を握りつぶされて引きちぎられるような痛み、ひどい頭重感、離人感(自分が自分でないような感覚)
と書きましたが、この症状を100倍くらいひどくしたような状態です。
加えて、
上半身の皮膚が焼けるような痛み(本当に火傷したみたい)
まで出てきました。
今までも、皮膚が神経過敏になったようで、軽い痛み、不快感はあり、下着のような締め付けるものを着ることができなかったのですが、今回のこれは、触れるもの全てが痛い。
Tシャツですら痛いし、ベッドで休もうにも、ベッドに触れる部分の皮膚が痛すぎて横にもなれない。
なので、ソファの上で丸まって座っていることが精一杯でした。
加えて、ひどい不眠。
「眠れない日が続けば、そのうち勝手に寝られるよ!人間の体は眠れるようにできてるの!」
…なーんてことを平気で言う人、
不眠症なめんな!!!怒怒怒

3、4日一睡もできない。
5日目、1、2時間うとうとできたかと思えば、また3、4日一睡もできない。
の繰り返し。
人間、眠れないと本当に精神が蝕まれていきます。
体だけではなく、心がどんどん弱って、まともな思考ができなくなります。
もし、周りに不眠で悩んでいる人がいたら。
上のような言葉は絶対に言っちゃいけませんよ!!!
こんな状態で、大好きな絵も描けない、それどころか、家事すらできなくなり、食事は義母に作って運んでもらい、食べさせてもらっていました。
ソファに丸まって座り、ただただ痛みと苦しみに耐えるだけの日々を送る状態になってしまったのです…。
これはもうただ事ではないと、夫、義両親はいろんな病院を探して連れて行ってくれました。
しかしどこも、「検査したけど異常はありませんし… 気にしすぎじゃないですかー…?」と、明らかに「めんどくさい患者」扱いする病院ばかり。
そんな中夫が、東京の方でとても評判の良い神経内科を見つけてきてくれたのです。
完全予約制のその病院、予約がが取れたのは1ヶ月先でした…
その間も、「自律神経ならお任せ!」といった整体や、漢方なども試してみましたが、一向に改善には向かいませんでした。
そしてやっと1ヶ月が経ち、例の病院の受診日になりました。
車で片道3時間… この時点でヘロヘロでしたが、なんとか頑張って先生に症状と、
「これでは寝たきり状態と変わらなくて辛い」という事を伝えました。
すると先生…
「は?自分の足でここまで歩いてこれたんでしょ?寝たきりなんて簡単に言うんじゃない!!!」
……怒鳴られました……
ええ、確かに私、足には症状が出ていないので、歩くことはできますよ。
見た目だけは健康そのものだし、たくさんの重症患者さんを診てきたお医者さんにとっては「たいしたことない」レベルなんでしょうね。
でも24時間、ずっとずっと激しい上半身の痛みと、内臓をえぐられて引きちぎられて握りつぶされるような苦痛に耐えるだけで、何もできない毎日を送ってるんですよ。
私の症状もちゃんと聞かず、「寝たきり」という言葉にだけ過剰反応して怒鳴る医者。
こんな人間がいる病院が「評判がいい」って…
とにかく悔しくて悔しくて、泣きたくなかったけど涙が止まりませんでした。
話が変わりますが、たむらあやこさんという漫画家さんの作品に「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」という漫画があります。
これは、ある日突然「ギランバレー症候群」という難病を発症してしまった、作者様の当時の闘病エッセイです。
たむら先生は作中で、ギランバレー症候群の症状の1つに、「24時間続く全身の激痛」があったと描かれています。
そして驚くことに、その「痛み」と、私の「痛み」は症状がそっくりだったのです。
といっても、たむら先生は「爪がはがされるような痛み」もあったとのことだったので、痛みレベルは私よりもかなり強かっただろうと思います。
さらにたむら先生は、痛みだけではなく、止まらない嘔吐、手足の感覚麻痺、繰り返す失神…
本当に壮絶な闘病をされています。
そのたむら先生は、作中でこんなことを表現されています。
「『あなたより酷い症状の人もいる』こういう言い方や考え方は好きじゃない、小指の先が痛いだけでも、その人のとってはとても辛いことなのだ」と。
私に「寝たきりなんて簡単に言うな」!と怒鳴った医者、この言葉は、「もっともっと酷い症状(それこそ、本当に自分の意志で体を動かせないような…)」の患者さんをたくさん「見て」きたからだと思います。
けれど、たむら先生の言葉は、「実際に酷い症状を経験した」からこそのもの。
「見てきた」人間と、「経験した」人間の言葉、重いのは、響くのはどちらか。
私は断然後者です。
結局、この医者は泣き出した私に「しまった」という様子で急に優しくなりましたが、
「ここは遠いし通えないでしょ?近くの病院の方が都合がいいからね!」
と、「別の病院に行け」とやんわり伝えただけでした。
一緒に来てくれた、夫と義両親、このことを聞いたら大激怒。
医者に意見しに行く!と言ってくれたのですが、あの医者は、何を言われてもダメでしょう。
こちらがクレーマー扱いされるだけだと思ったので、説得をし、そのまま帰宅したのでした。
でも、自分のことのように怒ってくれた夫、義両親。本当に嬉しかったです。
辛くても辛くても踏ん張れたのは、この人たちがいたからこそでした。
ー帰宅後、様々な病院での酷い対応に、夫と義両親まで病院不信になってしまっていました。汗
しかし、それでも病院に頼らざるをえない。
さらに情報を集め、家から1時間くらいの総合病院を見つけてくれました。
義母の知人の方からの情報で、「ここは本当にいい病院だから!」と。
この病院が大きなきっかけを与えてくれました。
かかった科は内分泌科。
私の症状を聞いた女医さんが、
「この症状、線維筋痛症だと思う」と。
ただ、自分は専門ではないからと、線維筋痛症に詳しい先生とその病院を紹介してくれたのでした。
早速翌日その病院(整形外科でした。)に行って、紹介していただいた先生とお話したところ。
「うん、線維筋痛症だね。本当にこれは辛い病気だよ、よく頑張ったね。」と。
恥ずかしながら、また病院で号泣してしまいました…
一緒に診察室に来てくれた義母まで泣いてくれました。
このK先生は本当に優しく、知識豊富で、なにより、「患者さんを良くしたい」という強い信念を持った素晴らしい先生でした。(今は私が引っ越してしまい、お会いできませんが…)
こうしてやっと、「線維筋痛症」という本当の病名が分かり、その治療を開始することができました。
しかし線維筋痛症はまだまだ未知の病気で、「こうすれば症状がよくなる」といった、確立された治療法も薬もありません。
「効果がある」と言われている治療や薬を、1つずつ試し、合うものを見つけていくしかないのです。
K先生の信用できるところは、「いきなり強い薬は出さない、まずは副作用がなく、依存性の低い薬や治療法から試していく」というやり方でした。
まずは漢方、栄養剤などのサプリ。合わせて注射や点滴。
次に弱めの薬、効果がないと、少しずつ強い薬に変えていく…
という感じで病院に通っていたのですが、私、本当にどの薬も治療法も効果がなかったんです…
最終的に、K先生が「これは依存性が強いのでできれば使いたくない…」と言われていた、
「ベンゾジアゼピン系」の薬、メイラックスで効果が出た、という結果になってしまいました。
確かに、ベンゾ系の薬は依存性が高く、海外では長期服用が禁止されている薬です。
私自身、過去に飲んでいて、離脱症状で地獄を見ました。
でも、今の私は飲まないと「普通の生活ができない」状態。
とにかく、今はメイラックスで症状をおさえ、回復してきたら、運動療法や整体などの東洋医学を取り入れ、最終的にはメイラックスをやめられるようにする方向でやっていこう!
という形になりました。
ただ、メイラックスだけではまだしんどい症状が取れず、トリプタノールも追加となり、この2種類の薬を飲み続けることに。
この薬を、最終的にはやめることを目標にしましたが、8年ほどたった今、いまだにやめることができていません…
ただ、1日にメイラックス2ミリ×2回+トリプタノール10ミリ×3回だったのが、現在はメイラックス1日1ミリ1回まで減らせています!
そして、これからメイラックス1ミリの断薬を目指し、減薬を始める予定です。
まだつらい症状は多少残っているし、同じ年の人たちと比べて体力もないものの、それでもなんとか「普通の生活」が送れています。
少しずつ、少しずつですが、前進していると思いたいです
その4へ続く!